かわせみ河原自転車キャンプ
妻氏がまた息子(ブレロ3号)を連れて義母と温泉に行く、というので、正月早々一人の時間ができた。
そこで今回は、前からやってみたかった自転車キャンプをやってみることにした。
事前の計画では千葉の館山でキャンプするつもりだったが、天気予報によれば雨が降るらしいので、計画を変更し、以前も利用したことがある埼玉のかわせみ河原キャンプ場でキャンプすることにした。
自転車キャンプなので、ブレロ2号(柴犬)は連れていくことができない。涙をのんで(?)ペットホテルに預けることにした。
寄居駅まで輪行し、そこからは愛機でキャンプ場に向かう。駅から近いといえば近いし、手ぶらであれば歩いていけない距離ではない。しかし、当然、重いリュックを背負うことになるので、自転車がないとかなりきつい距離である。
ついて見たら、1月2日だというのに、多くのキャンパーがいて驚いた。そもそも正月2日にやっているキャンプ場は少ないだろうから、人が多いのは当然なのかもしれない。それにここは安い。ブレロは今回自転車で来たので、バイクと同じ扱いになり、一泊たった600円である。それでいてゴミを持ち帰らなくてもよいという、実に素晴らしいキャンプ場である。
使ったのは3シーズン用のNaturehikeのテントである。ULだが真冬用ではない。それでも、モンベルのエクストリーム・シュラフなら大丈夫だろうと思い、持参した。翌日の朝はマイナス2度まで下がったらしいが、なんとか眠れた。しかしそれ以上に気温が下がっていたら、やばかったかもしれない。
それはともかく、前回のキャンプとは違って風がなく、夕方から夜にかけて優雅に焚き火を楽しむことができ、寒いと感じることは全くなかった。「日没直前、山々の稜線が影絵のように濃くなり、一瞬の幻想的な風景が広がった」という言葉(Pacific Cycles Japanによるbirdy GTの宣伝)通りの体験をすることもできた(ただし、影絵のように濃くなったのは、「山々の稜線」ではなく川の対岸の林だったが)。宵闇状態になれば、たくさんいるキャンパーたちの姿もテントも目に入りにくくなり、おのずとしんみりとした雰囲気になる。
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荷造り
を終えて。モンベルのエクストリーム・シュラフはぶら下げるしかない。
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荒川を眺めて
ぼんやり過ごすのは最高です。
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正月2日なのに
たくさんのキャンパーが。河川敷の奥まで移動してようやくテント設営。
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最小限のギア
「火の用心」の旗がたくさん立っていた。やや興ざめだが、乾燥しているので管理人の気持ちはわかる。
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日没直前の
かわせみ河原。このあと、影絵のように対岸の林の色が濃くなり、幻想的な雰囲気になる。
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変わった薪
加工済みの廃材。でもよく燃えて長持ちした。
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たたずむ愛機
こんなミニベロでここに来たのはブレロくらいかな。なんとなく誇らしい気持ち。
最近は年齢のせいか食欲もそれほどないので、単純にジェットボイルでお湯をわかしてカップラーメンを食べ、焚き火でソーセージを焼き、あとはチップスを食べてハイボールを飲んでいれば、十分に満たされた。そして火にあたりながら、Kindleで小説を読んだ。持参した椅子はLogosの背もたれのない折りたたみ椅子だが、この椅子は本当に優れモノで、軽くて背もたれがないのに、全然疲れない。
本当に最小限のギアしかもってこなかったが、むしろそれだけで楽しく過ごせたことが、かえって大きな喜びをもたらしてくれた。Cycle Sports特別編集号『折りたたみ自転車で旅に出たくなる本』(2020)には、「自転車で持って来れる範囲の道具で十分すぎるほどキャンプは楽しい。むしろこれが最高」と書かれているが、その通りだと思う。
翌3日に帰宅したが、帰りの電車はけっこう混んでいた。しかしUターンラッシュで渋滞する高速道路で帰京するより、はるかにましだったろうと思う。