盛夏のひたちなか海浜ライド

右足骨折後の初めての武論富敦旅(実に半年ぶり)を、どこで行うかは難しい問題であった。

 

というのも、昨今の温暖化により、どこも暑いからである。

 

やっぱり水辺以外考えられないが、どこの水辺にするかも一思案である。

 

やっぱり行くからにはきれいな景色がみたい――そう思ったら、以前行ったことがある国営ひたち海浜公園がすぐ頭に浮かんできた。

 

今の時期は緑のコキアがきれいだからだ。コキアといえばピンク色に染まる秋が見ごろとされているが、緑のコキアも実はなかなかオツである。

 

それと阿字ヶ浦海水浴場のきれいな海もまたみたいなと思ったのが、もう一つの理由である。

 

そこで、勝田駅からひたち海浜公園へ行き、茨城県道6号(海岸沿い)を走って那珂湊港まで行き、そこから那珂川を遡上して水戸駅に行く、というコースを設定した。

 

園内のみはらしの丘には、ほとんど人はいなかった。平日だったのと、やはり猛暑だったからだろう。

 

とはいえ、涼しい海風が吹いており、東京の街中にいるよりはまだ快適だった。

 

それにしても、テレビのニュース番組では猛暑や異常気象の報道が相次ぎ、インターネット上のポータルサイトには地球温暖化に関する記事が多数掲載されている。そろそろヤバイなあ…地球も限界かもなあ…と呑気なブレロもさすがに思う。しかし特段何もすることができない。輪行ポタリングという、比較的エコな趣味を持っていることだけが救いか…。

 

茨城県道6号を走りながら、ブレヒトの詩「マハゴニーの歌」をふと思い出してしまった。

 

ある灰色の朝

ウィスキーびたりの

マハゴニーへ神が来た

マハゴニーへ神が来た。

ウィスキーびたりの

おれたちは神に気づいた。

 

わしの年ごとの小麦を、よくも飲んだな?

てめえらの飲みようは、海綿よりひでえ。

わしが来ることを、どいつも忘れていたな?

いざ来てみれば、もう一滴もありゃしねえ。

マハゴニーの野郎どもは、顔を見合わせた。

へえ、といったよ、マハゴニーの野郎どもは。

 

 

見忘れちゃいめえな、この薬莢の殻を?

わしの善なる使いを、てめえらは撃つのか?

ぼさぼさの、のんだくれの髪のてめえらを

わしが、天の仲間入りさせると思うのか?

マハゴニーの野郎どもは、顔を見合わせた。

へえ、といったよ、マハゴニーの野郎は。

 

このあと、詩では、マハゴニーの野郎どもを地獄に連れていくと言い放つ神に、彼らが果敢に反論することになっている。「おれたち、もとっから地獄にいたじゃねえか」という反論である。

 

色々考えさせられる。

 

↑今回のライドのショートムービー

 

本ライドのルート記録