飯能寄居線ライド
かつて、関越が激コミだったため、埼玉県の川越から降りて県道30号をひたすら北上したことがある。そのときに車の中から見た景色が、非常に印象深かった。そこで、今度は同じ道を自転車で走ってみようと思い立った。寄居から飯能まで、北風に乗ってルート30を下る旅だ。
まず輪行で熊谷駅に行く。寄居から飯能までだと距離が短いので、熊谷から寄居まで荒川CRと県道81号を使って走ってみる。
県道81号が国道254号にぶつかったら左折して南下。途中で枝分かれするところを(トンネル方面に行かずに)右折して小川町方面へ。そこから飯能寄居線と呼ばれる県道30号を一路南下する。ルート計画はだいたい以上である。
熊谷駅に到着したのは例によって午前11時半ごろだが、今回は電車の乗り換えがないので、駅構内の「熊たまや」でゆっくりカレーうどんを食してから、出発した。
熊谷から寄居までほぼ真西に向かって進むことになるが、今日はあいにく強い西風が吹いていた。しかし、道はずっと平坦なので、Brompton S2Lのローギアで進み、スピードさえ欲張らなければ、とくに疲れることはない。
寄居南部にさしかかったところで、小高い丘の上に立つ本田技研の工場をみた。工場というより研究所みたいな雰囲気だ。
小川町の駅前に来たのは初めてかもしれない。高校生だったころマラソンで通過したことがあるが、駅前は通らなかった。ここには武蔵鶴という酒蔵があるのだな。知らなかった。とても趣のある蔵なので、自転車に乗っていなければ試飲したいところだ。
小川町は和紙の生産で有名であるが、考えてみれば、よい水がなければ和紙の生産もできない。よい水があるということは、酒造りもできるということだ。もしネット上で販売されているなら、この蔵の酒をあとで注文してみよう。
ときがわ町に入る。ここに都幾川という美しい川が流れている。ここで休憩しようと脇道にそれてみたら、ときたまひみつきちCOMORIVERなるキャンプ施設をみつけた。川辺にフリーテントサイトがあり、すでに何組もテントが張られている。
ブレロはCOMORIVERの敷地を外れたと思しきところで、石のベンチ?に腰をかけて休憩。川がすぐそばでとても気持ちいい。熱いコーヒーを飲む。
さらに南下して越生町へ。「おごせ」という面白い地名の町だ。越辺川(おっぺがわ)という川も流れている。越生町に入る手前で左折して、街中ではなくバイパスのほうを走る。左手の丘の上に越生高校がみえる。県立高校だが、とくに美術科に力をいれている高校らしい。
山吹の里歴史公園に到着。ここで2回目の休憩をとる。太田道灌ゆかりの地らしい。きれいな小川があり、藁ぶきの家と水車がある。そして由緒書きには次の記事が。
「鷹狩の途中、にわか雨に遭った若き日の太田道灌は、蓑を借りに貧しい民家を訪ねた。すると、出てきた娘が何も言わずに一枝の山吹を差し出した。娘の謎掛けが解けなかった道灌は、『蓑がない』悲しさを『七重八重花は咲けども山吹の 実の一つだになきぞかなしき』という古歌に託した少女の思いを後に知り、自分を恥じた道灌は歌道を志し、文武両道の武将になった」
そうすると、この藁ぶきの家は上記の民家を復元してみたものだろうか? 太田道灌は、娘の謎掛けが解けなかったことより、蓑さえない貧しい暮らしを領民にさせていることを第一に恥じるべきではないかと思ったが…(ピントがずれているのでは笑)。
まだ季節ではないので山吹の花はみれなかったが、きれいに梅が咲いていた。
毛呂山(もろやま)町を過ぎて、高麗川(こまがわ)にさしかかる。ここで脇道にそれて高麗神社(こまじんじゃ)に参拝してみることにした。
高麗神社は、高句麗からの渡来人・高麗王若光(こまのきしじゃっこう)を主祭神としている、とても由緒ある神社だ。ただ、渡来人の神様を祀っているだけあって、神社のたたずまいの中に、純日本のものとは違うあちらの文化が感じられる。
前から興味があり、行きたいと思っていた場所だったので、今回訪問することができてよかった。
県道30号に戻る。宮沢湖のある丘陵は長い登り坂で、途中で足をつけてしまった。このくらいの坂になると、BromptonのS2Lでは厳しい。もっと軽いギアが1枚あれば、と思う。この丘陵の中に最近開業したばかりのムーミンバレーパークがある。原作のムーミンは好きだが(山室静の訳で全部読んだなあ。)、アニメのムーミンには興味がないので、この手のテーマパークには行く気になれない(同じ理由でディズニーランドにも興味がない)。でも、子供でもできたらきっと行くだろう。
丘陵を一気に下って飯能の町まで出る。長い登り坂のあとの長い下り坂。とてもスピードが出るので、Bromptonのベアリングを傷めていないか心配してしまった(杞憂だと思うけど)。
飯能駅からは、西武池袋線で池袋まで行き、埼京線に乗り換えて十条まで輪行。帰りの電車に乗っている時間はそれほど長くなく、1時間ちょっとで十条に着いた。
主に埼玉県道30号を走った今回の旅。それなりに交通量のある一般道なので、「非常に快適」というわけにはいかなかったが、でも素晴らしい景色やスポットに恵まれたいい道だと思った。緑のヘルシーロードとはまた違った雰囲気の埼玉、「ディープ埼玉」をじっくり味わうのに適したルートといえるだろう。









