メメント・モリ

突然、飼い犬のブレロ2号が他界してしまった。

 

最近、餌を大量にもどすだけでなく、脱水と吐血の症状を示したので、急いで動物病院に連れて行き入院の手続きをとった。しかし、症状は回復せず、急激に容態が悪化し、そのまま彼女は息を引き取ることになってしまった。

 

病院は様々な数値を測る診察をしてくださったが、それによれば、彼女の胃腸の変調は腎不全によるとのこと。お医者さんは、「原因は死後解剖をして腎臓を調べないと正確には特定できないが、感染症が原因じゃないかな…」とおっしゃっていた。

 

もともと食の細い子で、9歳になってから食事を1食抜いたりすることが増え、「食事量が多すぎるのかな」と不安になって、餌の量を減らして毎回食べてもらっていたが、そのせいで最近彼女は体重を落としていた。それが原因で免疫力が低下し、細菌に感染してしまったのだろうか…そうだとしたらなんとも悔やみきれない。多飲多尿や、逆に無尿という症状は最後までみられなかったのだが…。

 

犬ではあるが娘同然だったので、今、ブレロは、わが子をなくすという初めての体験にうちひしがれている。

 

どこへ連れて行っても、見知らぬ人たちから「かわいいですね!」と声をかけられ、子供たちは寄ってきて触りたがるような娘だった。

 

他所の犬に吠えられても決して吠え返すようなことはしない、穏やかな性格の娘だった。

 

まだ当分は家族4人で平和に暮らしていけると根拠なく信じていたが、そんなことはなく、死はいつでも不意に自分たちを襲う、という現実を思い知らされた。

 

せめてブレロ3号が物心ついて一緒に遊べるようになるまで、彼のそばで、写真のようにほほえんでいてほしかった。