フランス・オクシタニ地方ライドその1

フランスに来て初めての武論富敦旅をする。

 

自宅のあるミュレからロンガージュ・ノエまで、TER(地域圏急行)で輪行し、そこから東へ向かう。二つ丘陵地帯(モントー、オリバイユ)を横断して、オートリーヴという街まで行くというコースである。その間、ノエ、サン・シュルピス・シュル・レーズといった街を経由する。

 

いずれも、外国人観光客、いやフランス人観光客でさえあまり興味を持たないような、小さな街である。とはいえ長い歴史があり、市街中心部にはゴチック式の教会をはじめ古い建物が多い。ブレロは、そういう名もない小さな街にこそ惹かれてしまうのである。

 

ノエ(Noé)の街では、手で触っただけでボロボロと崩れる赤レンガの家をみた。赤レンガは、建築に適した石がとれないこの地域では、かわりによく使われている建材である。そのようにボロボロの建物だらけになっても、この地域の街はかえって落ち着いた美しさをたたえている。わが国では、できた当初の見栄えにだけこだわり、長い時間を経ても美しさを保てるかどうか心もとない建築ばかりだが、このメンタリティーの違いは何なのだろうか。その気候や風土が理由で木材を主な建材としてきた日本人は、地震や火事により20年くらいで家が消失することを当然と考えてきたからだろうか…。

 

モントー(Montaut)丘陵に入ると、景色が完全に北海道(美瑛)になった。ただ、道路を走る車のスピードは北海道よりも速いと思った。危ないので気を付けてライドしないといけない。

 

サン・シュルピス・シュル・レーズ(Saint-Sulpice-sur-Lèze)も赤レンガの街だが、同時に木組みもよく使われていた。ちょっとアルザス地方を想起させるが、どうしてだろう。建物が作られたとき、赤レンガが高価で木材が割安な建材だったのだろうか。

 

この街にかなり長居して古民家や街の雰囲気を堪能したが、まだまだ時間が十分にあった。再び東に向かい、オリバイユ丘陵に入る。この丘陵地帯の入口には、ペスキエスという名前の風車(Moulin à vent de Pesquiès)がある。今回のライドでぜひ見ておきたいと思った最重要ポイントである。

 

この風車は現在稼働しておらず、羽からは布がとられ、骨組みだけがみえる状態であった。15世紀に建造され、18世紀まで稼働して粉をひいていたが、その後水車にとってかわられたらしい。

 

風車からは、サン・シュルピス・シュル・レーズを眼下に一望することができる。古い建物ばかりなので、中世の時代にこの位置から眺めることができた景色も、それほど変わりなかったのではないかと、つい想像してしまう。想像がふくらみすぎて、ここでもかなり長居してしまった。

 

 

ゴールのオートリーヴの街では、トゥールーズへ向かうTERを待つ間、どこかのバーでビールでも飲みながらゆっくりするかと思っていたのだが、その時間はなくなってしまった。今度のライドはもう少し時間をうまく使って、最後にホットワインを飲む時間を作りたいと思う。

 

↑今回のライドのショートムービー

 

本ライドのルート記録